|
3段アンプですので利得が高く約70倍の裸利得が得られました。
仕上がり利得は約20倍で多少高めです。
最大出力は10W、直結駆動の効果で300Bシングルとしては高出力です。
DC/DCコンバータによる直流点火の効果で残留雑音は大変少なく、良好です。
1KHz 1W、5W、9Wの波形です。
1KHz 1W | 1KHz 5W | 1KHz 9W |
無帰還時周波数特性
-3dBの帯域は25Hz〜27KHzです。高域、低域とも緩やかに減衰しています。
高域の-3dB点は設計時の高域時定数計算と一致します。
高域は約100KHzまでは-6dBで穏やかに減衰します。
低域は-12dBの減衰特性を示します。
300KHz前後に出力トランスの共振が見えますが負帰還の障害にはなるほどではありません。
10.7dB帰還時周波数特性です。
負帰還により-3dBの帯域は10Hz〜84KHzに拡大します。
300KHz前後の乱れに変化はありません。
20Hzに軽微な盛り上がりがあります。300Bの内部抵抗とRW-20の低域特性の相互作用によるものと思われます。
4Hz以下はコアの飽和が顕著です。
10KHz方形波応答です。
6Ω負荷
6Ωのみ | 6Ω+0.01uF | 6Ω+0.1uF | 6Ω+1uF |
無負荷
無負荷(出力端開放) | 0.01uFのみ | 0.1uFのみ | 1uFのみ |
6Ω負荷有の場合、0.1uFの並列まで全く安定な応答を示します。
6Ω負荷無、容量負荷のみの場合でも、0.01uFまでは全く安定、0.1uF時に軽微なリンキングを示します。
1uF負荷では大きなリンキングを示しますが、発振にはいたりません。
3段増幅アンプとしては安定な方形波応答を得ています。
歪み特性です。
単調に歪が増加する典型的な3極管アンプの歪傾向を示します。
1W時の歪率は0.5%と良好です。
1KHz、10KHzの歪みは殆ど同値です。100Hzの歪も僅かに高いだけで、周波数が良く揃っています。
ダンピングファクタ特性です。
ダンピングファクタは10程度です。
3段直結固定バイアス300Bシングルアンプの製作 先頭に戻る