製品版:カスコード差動単段プッシュプルアンプ
Model 7
製作及びシャーシ内部写真
プリント基板化
Model7は単段という簡潔な構成ではありますが、3系統の電源と4つの定電流回路を内蔵しており部品数は少なくありません。
プリント基板化によって製作は大幅に容易となります。
1枚の大きなプリント基板に4本の出力管を含むほぼ全ての回路部品が搭載されます。
- 右上にRCA端子とXLR端子の入力端子があります。その下にあるのが入力選択と不平衡・平衡増幅動作の切り替えを行う3個のリレーです。
- 左上に並ぶ4個の白いコネクタは電源トランスと出力トランス、スピーカ出力端子への配線用です。
- 白いコネクタの並びの下方に高圧電源と+15V安定化電源、-14.5V安定化電源の3系統の電源回路があります。
- 基板下方に4個並んだ丸いパターンは出力管のソケットです。ソケットは基板裏に実装され、出力管も裏側に挿さります。
- 各出力管の丸パターンの周囲にカスコード下側MOS-FETと定電流回路があります。カスコード下側MOS-FETには放熱器が付きます。
- 基板はガラスエポキシ製です。電流値の高いヒーター配線を含む為、75ミクロンの銅箔厚採用しました。
筺体構造
筺体のデザインは全面に真空管が並び、背後にトランスが並ぶ真空管アンプでは一般的な構造です。
第1作では背丈の高い電源トランスが突出して纏まりの悪い形態となってしまいました。
Model7ではトランスを落とし込んで配置し、電源トランスの背丈を抑え、均整のとれたデザインとしました。
- 筺体は1.6mm厚鋼板製で強固です。
- Rコアトランスを採用、出力トランスは30W型のRX-30-8、電源トランスも200W型の大型です。
- 入力端子はRCAとXLRが並びます。
- スピーカ端子は大型です。
- 全端子金メッキ品を採用しました。
内部配置
筺体内部には大型基板が一杯に収まります。
基板への配線は全てコネクタを用いており、基板の装着・取り外しが容易です。
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